「朝、起きられない」「お腹が痛い」──それ、怠けじゃなくてSOSかもしれません。
うちの子もそうでした。
朝になると決まって「頭が痛い」「だるい」と言う。
病院で検査をしても異常なし。先生からは「様子を見ましょう」。
でも、親としては心配でたまりませんよね。
最初のうちは、「早く寝なさい」「朝ごはんはちゃんと食べなさい」と言い続けていました。
でも、どんなに注意しても変わらない。
むしろ親子の朝の時間が、だんだんと“つらい時間”になっていきました。
「起きられない」の裏にあるもの
「学校に行けない」という現実の裏には、
“生きるリズム”の乱れがあることが多いんです。
心が疲れているとき、最初に乱れるのは「食」と「眠り」。
体が整わないと、心も立て直せません。
だからこそ、まず整えたいのは「生活のリズム」なんです。
「食べる」は、心を立て直す第一歩
ある朝、私はふと思いました。
「食べなさい」と言うより、一緒に作ってみようかな──と。
冷蔵庫の野菜を切って、だしをとって、味噌を溶く。
たった15分のことでしたが、「一緒にやる」という小さな行動が、
“命令”ではなく“対話”の時間に変わりました。
最初はほんの一口。
でも「おいしい」と言ったその瞬間、子どもの顔がふっとゆるんだんです。
そこから、我が家の朝が少しずつ変わっていきました。
ごはんが変わると、暮らしのリズムも変わる
「今日の具はなににする?」「昨日の豆腐入れちゃおうか」
そんな会話が増えて、朝の食卓に笑顔が戻ってきました。
不思議なことに、ごはんの時間が穏やかになると、眠りも整うんです。
夜、子どもが「明日はパンにしようかな」とつぶやいたとき、
私は気づきました。
“生きる力”って、特別なことじゃない。
食べる、眠る、その繰り返しの中に、子どもの元気の芽がある。
家族みんなで「整える」ことから始めよう
「健康」と聞くと、つい“結果”を思い浮かべますが、
本当は日々の小さな積み重ねのこと。
- 朝ごはんを食べる
- 夜はスマホを置いて眠る
- 少し体を動かす
そのどれもが、心を回復させる“リズム”です。
🍳親子でつくる「生きる力レシピ」4選
どんなに言葉をかけても届かないとき、
子どもにいちばんやさしく届くのは「食べもの」かもしれません。
- 朝:味噌汁(具は子どもが決める)

- 昼:おにぎりランチセットバージョン

- 夜:スープご飯

- おやつ:バナナヨーグルト(トッピングで季節の果物も)

どれも15分以内で作れる“心の回復レシピ”。
キッチンが「安心の場」になることを目指して。
🍚キッチンで使える声かけ集(20選)
🌱食べる前に
- 「今日の具、何にする?」
- 「手伝ってくれてうれしいな」
- 「一緒に食べられてうれしいね」
🍳料理中に
- 「音がしてきたね、いいタイミングかも」
- 「うまくいかなくても大丈夫、次に変えてみよう」
☕食卓で
- 「おかわりしてくれてうれしい」
- 「食べるって、元気を取り戻す時間だね」
🫧片づけながら
- 「一緒に片づけてくれると助かる」
- 「また明日も作ろうね」
“教える”より“楽しむ”を意識して。
キッチンが「安心の場」になると、ごはんの時間が“生きる力”を育てます。
👪家族にお願いしたい3つのこと
1️⃣ 「一緒に食べる時間」をつくる
おにぎりでもOK。「一緒に」が安心の土台。
2️⃣ 「おはよう」「おやすみ」を言葉にする
その一言が、子どもに「今日もここにいていい」と伝えます。
3️⃣ 夜のリズムを静かに整える
テレビやスマホを消すだけで、眠りの深さが変わります。
母親だけ、父親だけが頑張っても、あまり効果的ではありません。
小さなことでも「こんなことがあった」と報告できる仲にしておく
ということも意外と大切です。
おわりに:今日できる“小さな一歩”
もし少し時間に余裕がある夜なら、
今日の味噌汁を一緒に作ってみてください。
包丁の音とだしの香りが、あなたとお子さんの心を
そっと温めてくれるはずです。


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