「誰も壊れずに帰ってくる」ことを目標にした準備の記録
家族旅行は、思い出にもなるし、経験にもなるし、リフレッシュにもなる。
今回の旅行は、
不登校・ADHDの娘と、祖父母も一緒の家族旅行でした。
楽しみな気持ちと同時に、
私の中には、正直な不安がありました。
子どものことだけじゃない。
祖父母のことも考えなきゃいけない。
誰かが我慢すれば成り立つ旅行には、
もうしたくないと思っていました。
だから今回は、
楽しい旅行にすることよりも、
誰も壊れずに、無事に帰ってくること
それを一番の目標にしました。
最初に向き合ったのは「持ち物」でも「予定」でもなかった
誰も壊れない旅行にするために、
私が最初に向き合ったのは、
持ち物でも、スケジュールでもありませんでした。
一番最初に必要だった準備は、
娘のイライラを、ちゃんと見直すことでした。
待ち時間が長くなるとき。
予定がはっきりしないとき。
アスパラちゃんは、目に見えて不機嫌になります。
前は、その様子を見て
「わがままなのかな」
「せっかく来ているのに」
と、心のどこかで思ってしまっていた気がします。
でも今回の旅行を前にして、
やっと腑に落ちたことがありました。
イライラの正体は、性格でも甘えでもなかった
あのイライラは、
性格でも、甘えでもなく、
不安から来ているものだったということ。
「あと何分バスに乗るの?」
「飛行機は何時間?」
「次は、どうやって行くの?」
先の見通しが立たない状況は、
大人が思っている以上に、
子どもにとってはしんどい。
特に、ADHD傾向のある子にとっては、
“分からない時間”そのものが、大きなストレスになります。
だから今回は、
「ちゃんとさせる」準備ではなく、
不安を減らす準備を意識しました。
今回の旅行で意識したこと
ここからは、
実際に今回の旅行で用意した「具体的な準備」を書いています。
気持ちの持ちようや、
親が我慢すればいい、という話ではありません。
- 何を用意したか
- なぜそれが必要だったか
- それで何が楽になったか
不登校・ADHDの子との旅行で、
親の消耗を減らすための、現実的な工夫です。
準備したこと①
「イライラの正体は、不安だった」と気づいたこと
待ち時間が長くなるとき。
予定がはっきりしないとき。
アスパラちゃんは、だんだんイライラしてきます。
以前は、その言動を
「わがままなのかな」
「せっかく旅行に来ているのに」
と受け取ってしまうこともありました。
でも、最近になって分かってきたことがあります。
それは、
あのイライラは、不安から来ているということ。
大人なら、
- スマホで調べる
- だいたいの感覚で見通しを立てる
- 待ち時間をやり過ごす
そんな対処ができます。
でも、経験がまだ少ない子どもには、
“先が見えない時間”そのものが不安になります。
しかも、アスパラちゃんはADHD傾向があり、
目の前の「楽しそうなこと」に気持ちが引っ張られやすい。
その結果、
- 時間通りに動けない
- 注意される
- 自分でもうまくできない
という流れになって、
さらにイライラが強くなる。
「時間通りに動けるように準備すればいい」
それができたら、きっと楽です。
でも、
それがうまくできないのが、ADHDの特性。
だから今回は、
不安を減らす準備をすることにしました。
準備したこと②
「子どもを変えない」ために、親が用意したもの
不登校やADHDの子との旅行準備というと、
「どうしたら時間通りに動けるか」
「どうしたら迷惑をかけないか」
そんな“子ども側の対策”を考えがちです。
でも今回、私が意識したのは、
子どもをコントロールする準備ではなく、
親が楽になる準備でした。
① 飛行機用の耳栓
「音を消す」より「不安を減らす」
完全遮音ではなく、
気圧変化をやわらかくするタイプの耳栓。
周囲のガヤガヤを和らげつつ、
必要な音は聞こえる。
刺激を一段階下げるだけで、
本人のしんどさも、
親の緊張も、少し下がりました。
② Uber Eatsを「非常用インフラ」にする
旅行中の外食は、
- 待ち時間が長い
- メニュー選びに気を使う
- 本当は食べたいものを言えずに拗ねる
そんなストレスが重なりやすい。
だから今回は、
1〜2食はUber EatsでOKと決めました。
それぞれが好きなものを選べて、
ホテルで落ち着いて食べられる。
「今日は誰も我慢しない日」があるだけで、
家族全体の空気が変わりました。
③ タクシーアプリは「移動の保険」
沖縄は、
バス移動が中心で、
「いつ着く?」が分かりにくい場面も多い。
タクシーアプリを入れておくだけで、
別ルートがあるという安心感が生まれます。
親が落ち着くと、
子どもも落ち着く。
これは、本当に実感しました。
④ バス移動は「見える化」で不安を減らす
バスを使う場所は、
停車駅を事前に調べて印刷。
- 今どこ
- 次はどこ
- あと何個で降りる
それを指さしながら伝える。
たったそれだけで、
表情がふっと緩みました。
準備したこと③
スーツケースは「本人が気に入ったもの」を選ぶ
スーツケースは、
アスパラちゃん本人が気に入ったものを選びました。
少し高めで、
デジタルロック付きのもの。
さらに、
モンチッチのカバー(笑)
外から見たら、
「そこまで?」と思われるかもしれません。
でも、
- 傷や汚れを気にしなくていい
- 空港で一目で分かる
- 「大事なものが守られている」感覚
この効果は、想像以上でした。
これは「甘やかし」ではない
高いスーツケースを買ったことも、
カバーをつけたことも、
ご機嫌を取るためではありません。
不安の種を、最初から減らす
トラブルを、未然に防ぐ
親が消耗しないための準備
ADHDの特性を前にすると、
「起きてから対処する」より、
起きないように環境を整える方が、圧倒的に楽です。
誰も壊れなかった。それで十分だった
今回の旅行で、
「うまくいった」と言える出来事は、
正直、そんなに多くありません。
予定通りに進まなかった日もあったし、
早めに切り上げた場面もありました。
それでも、
誰かが責められることもなく
誰かが我慢し続けることもなく
無事に帰ってくることができました。
不登校やADHDの子との旅行は、
成功か失敗かで測るものじゃない。
「大きく崩れなかった」
それも、立派な成果です。
準備は、
子どもを変えるためじゃなくて、
誰も壊れないためにしていい。
その選択は、
甘えでも、逃げでもありません。
ここまで読んでくださって、
ありがとうございました。


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