できてるのに、全部やめた。月2万の習い事と不登校の話

学習・進路
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「まさかこの子が」と思ったのは正直な気持ちでした。

そろばん2級、漢字検定10級は満点合格。スマイルゼミから盾まで送られてきた。体操は選手コースに入っていた。

結果を出せる子だったんです、うちの次女は。


今の習い事代、知ってる?

いきなりですが、小学生の習い事にかかる月額費用の平均、知っていますか?

2024年の調査で、月16,676円。

「そんなもんじゃない?」「うちもそれくらいだなぁ」とか、

もっと我が家は払っているよっていう場合もあるかもしれません。

これ、2021年は14,471円でした。たった3年で約2,200円増えています。

さらに2010年は月5,829円だったので、10年ちょっとで約3倍になっている計算です。

年度平均月額イメージ
2010年5,829円
2021年14,471円
2024年16,676円
小学生の習い事・月額費用の推移(出典:ベネッセ2024年調査、データのじかん)

しかも、小学生の70%が有料の習い事をしていて、そのうちの54%が2つ以上かけ持ち。

有料の習い事をしている割合

している 70%
していない 30%

習い事をしている子の中でのかけ持ち状況

2つ以上かけ持ち 54%
1つ 46%

小学生の習い事の実施状況(出典:ベネッセ2024年調査)

「みんなやってるから」と始めた習い事が、気づいたら毎月の固定費の中でかなりの比率を占めていた——そんなご家庭、多いんじゃないかと思います。

うちも、そうでした。

えんがわ
えんがわ

月1万6千円って、正直かなりの金額ですよね。しかも2つ3つかけ持ちしてたら…。

保護者
保護者

うちは3つかけ持ちで…正直、家計的にもキツいけど「やめさせるのも可哀想」で続けてます。

FP的には「手取りの5%」が目安

実はこの「習い事にいくらかけるか」問題、FP(ファイナンシャルプランナー)の間でもよく取り上げられる話です。一般的には、習い事費は世帯の手取り月収の5%程度までが目安とされていて、日本経済新聞や子育て系メディアでも同じような基準が紹介されています。

手取り月収習い事費の目安(5%)
20万円約1万円
30万円約1.5万円
40万円約2万円
手取り月収別・習い事費の目安(出典:日本経済新聞、たまひよ〈ベネッセ〉ほか)

目安を超えたら即アウト、というわけではないと思います。でも「今の習い事費が家計の何%くらいか」を知っておくと、続ける・やめるを判断するときの一つの物差しにはなりそうです。目安の幅は情報源によって5〜10%程度とされることが多いようです。

0%5%10%15%

家計に占める習い事費の目安ゾーン:手取り月収の5〜10%

習い事5つ、どれも結果が出てた

うちの次女は保育園のころから習い事をしていました。

スイミング、体操(選手コース)、ピアノ、そろばん、スマイルゼミ

余裕で月2万円は超えてはいましたが・・・。

そろばんは2級まで、スマイルゼミでは漢字検定10級を満点合格。スマイルゼミから盾が届いたこともありました。体操も選手コースでそれなりに形になっていた。

習い事内容・成果
スイミング継続中
体操選手コース
ピアノ継続中
そろばん2級合格
スマイルゼミ漢字検定10級 満点合格・盾を受賞
次女の習い事と成果(保育園〜小学校低学年ごろ)

「この子、やればできるじゃん」と思っていました。

でも今思えば、その力が発揮できていたのは保育園から低学年まで。

高学年に近づくにつれて、なんとなく娘の様子が変わっていった気がします。当時の私には、それがわかっていなかったけれど。


4年生の秋、突然学校に行けなくなった

4年生の秋、次女が学校に行けなくなりました。

理由は最初はっきりしなかったけれど、「とにかく行きたくない」という状態が続きました。

「えっ、なんで?」というのが正直な気持ちでした。

成績も悪くない。友達もいる。習い事でも結果が出てた。

それなのに、どうして——そう思いながら、頭に浮かんだのが「習い事どうしよう」という問題でした。

「学校も行けないのに習い事だけ行かせるの?」

「でも唯一の居場所を奪ったら逆効果なんじゃ?」

「もうやめた方が楽なんじゃないか」

正解が見つからなくて、頭の中がぐるぐるしていました。


やめさせたくなかったのは、親の私だった

全部やめるまでに、長い時間がかかりました。

娘じゃなくて、私が踏み切れなかったんです。

「できているのに、なんでやめるの」という気持ちが、どこかにあって。

選手コースまで入った体操、2級まで取ったそろばん、盾をもらったスマイルゼミ——これだけやってきたのに、ここでやめたらもったいない。そう思っていました。

保護者
保護者

できてるのに、やめるなんてもったいない…って、私も絶対思っちゃいます。

えんがわ
えんがわ

私もそうでした。でも「もったいない」って、本当に誰の気持ちだったんだろう?って、あとから気づいたんです。

でも、そのとき娘は学校にも行けていなかった。

そんな娘に「できてるんだから続けなさい」と言い続けることが、果たして娘のためだったのか。

時間をかけて、ようやく全部やめることにしました。


「結果が出てた子」が限界を迎えた理由

今になって思うのは、次女はずっと頑張っていたんだということ。

スマイルゼミで満点をとって、そろばんで2級をとって、体操は選手コースまで進んで。親に褒めてもらえる結果を積み上げてきた。

でも、それは「本人がやりたかったこと」だったのか、今もわからない。

親が「やれば伸びる」と信じてやらせていたのか、娘が本当に好きでやっていたのか——正直に言えば、ちゃんと聞いたことがなかったと思います。

不登校になって初めて、娘の気持ちを聞くようになりました。


中1の今、ダンスをやりたいと言っている

あれから時間が経って、次女は今中学1年生です。

「ダンスやってみたい」と言い出しました。

以前の私なら「いいじゃん!やってみよう!」と即答していたと思います。

でも今は違います。

うちには方針があって、「やめたら2度とさせない」

だから、やりたいなら自分でお金を出すか、部活でやりなさいと伝えました。

冷たいと思われるかもしれません。でも、あれだけの習い事を「できてるのに全部やめた」という経験があるから。

次にやるなら、本当にやりたいと思ったときに、自分の意志でやってほしい。そう思っています。

娘がダンスを始めるかどうか、まだわかりません。でも今度こそ、娘が決めたことをやってほしいと思っています。


習い事をやめさせることへの罪悪感を持っているあなたへ

子どもが不登校になると、「習い事をどうするか」という問題は必ずやってきます。

「やめさせるべき?」「でもできてるのに」「ここまでやったのにもったいない」

そのループ、私も何度も回りました。

保護者
保護者

うちも今、まさにそのループの中にいます…どうしたらいいのか、正直まだわかりません。

えんがわ
えんがわ

答えは一つじゃないと思います。でも「できてる」と「やりたい」は別のことだ、というのだけは、頭の片隅に置いておいてほしいです。

やめさせたくなかったのは、娘のためじゃなくて、自分が手放せなかっただけかもしれない——そう気づくまでに、かなり時間がかかりました。

「できてる」と「やりたい」は、別のことです。

結果が出てる子でも、内側でしんどさを抱えていることがある。

やめることは、逃げじゃない。娘はそれを教えてくれました。

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