子どもが不登校になったとき、多くの親が最初に考えることがあります。
「学校に行けなくても、勉強だけは遅れないようにしてあげたい」
私もそうでした。娘が学校に行けなくなったとき、まず頭に浮かんだのは「自宅学習をさせなきゃ」ということ。焦る気持ちと、なんとかしてあげたいという親心が混ざって、問題集を買いに走りました。
でも今振り返ると、あの行動は完全に逆効果でした。同じような経験をしているお父さん・お母さんに、私たち親子のリアルな失敗談をお伝えしたいと思います。
最初は張り切って5教科分を一気買い
不登校になって間もないころ、娘は意外とやる気を見せていました。「家にいるなら勉強しよう」という気持ちが本人にもあったんだと思います。一緒に本屋へ行くと、国語・算数・理科・社会・英語の5教科分を一気にカゴに入れ始めました。
しかも選ぶのは薄い問題集じゃない。私が「こっちの薄いほうが続けやすいんじゃない?」と提案しても、娘は首を縦に振りません。手に取るのはいつもずっしりと分厚いもの。
今思えば、学校に行けていない自分への罪悪感や、「ちゃんとやれる」という自分へのプライドがあったんだと思います。分厚い問題集を選ぶことで、「私はやれる」と自分に言い聞かせていたのかもしれません。
買っただけで終わった問題集たち
帰宅してすぐ、娘は問題集を机に並べました。でも、それだけでした。翌日も、その翌日も、問題集は机の上に置かれたまま。ページが開かれることはほとんどありませんでした。
最初のうちは私も黙って見ていました。でも1週間、2週間と経つうちに、だんだん我慢できなくなってきます。

「せっかく買ったんだから、ちょっとだけでもやってみたら?」
これが最悪の一言でした。娘はすぐにキレました。怒鳴る、泣く、部屋に閉じこもる。せっかく少し落ち着いてきていた雰囲気が、一気に壊れてしまいました。
「やらせようとすること」が間違いだった
この繰り返しの中で、私はあることに気づき始めました。問題集が続かないのは、娘の意志が弱いからじゃない。私が「やらせよう」としていること自体が、娘を追い詰めていたんだと。
学校に行けなくなった子どもの心は、私たちが思っている以上に消耗しています。毎朝「今日も行けなかった」という罪悪感を抱えながら過ごしている。そこに「勉強もしなきゃ」というプレッシャーが重なったら、どうなるか。心が折れるか、爆発するか、どちらかしかありません。
娘が問題集を前にキレていたのは、怠けていたわけじゃなかった。それだけいっぱいいっぱいだったということだったんだと思います。
気づいたこと:勉強より先に「生活」が基礎
この経験を通じて、私の中で考え方が大きく変わりました。不登校の子どもにとって、勉強は「プラスアルファ」ではありません。それより先に整えるべきことがある。
「生活そのものが、基礎の基礎」
ちゃんと起きられる。ご飯が食べられる。家族と話せる。好きなことができる。そういった当たり前の積み重ねが、実は一番大切なことだったんです。勉強はその先、本人が「やりたい」と思えたときに、自分のペースでやればいい。
そう思えるようになってから、私は問題集のことを口にするのをやめました。
問題集をやめたら、少しずつ変化が出てきた
それから少し時間が経ったころ、変化が起きました。娘が「学校、行ってみようかな」と言い出したんです。
もちろん問題集をやめたことだけが理由ではないと思います。でも、勉強のプレッシャーを取り除いてからは、娘の表情が少しずつ明るくなっていったのは確かです。最初はぼちぼち。週に何日か、午前中だけ。それでも確実に、学校への足が向くようになっていきました。
問題集を無理にやらせていたころは、家の空気がいつもピリピリしていました。でも勉強のプレッシャーを取り除いてからは、親子ともに気持ちがずいぶん楽になりました。
問題集が悪いわけじゃない。でも、タイミングがある
誤解してほしくないのですが、問題集や自宅学習が悪いと言いたいわけではありません。子どもの状態が落ち着いてきて、本人が「やってみたい」と思えるようになったタイミングなら、問題集はきっと力になります。
でも、心がまだギリギリの状態のときに「勉強しなきゃ」と追い立てることは、回復の妨げになってしまうことがある。
今、「せめて勉強だけでも」と焦っているお父さん・お母さんへ。今は「待つ」が正解かもしれません。問題集を買いに行くより、お子さんの隣に座って、ただ一緒にいることのほうが、ずっと大切なことがあります。
焦らなくて大丈夫です。子どもはちゃんと、自分のペースで動き出します。
「やりたい」が戻ってきたときのために
子どもが少し落ち着いてきて「勉強してみようかな」という気持ちが戻ってきたとき、市販の問題集より子どものペースに合わせてくれる教材の方がうまくいくことがあります。
次女は無学年式のすららを使い始めてから、強制なしに自分で開くようになりました。学年に関係なく「できるところ」から始められるので、ブランクがあっても罪悪感なく取り組めるのが大きかったようです。

「今日どうする?」と声をかける前に、次女が自分でタブレットを開いていた朝があって。あのときは本当に嬉しかったです。
今は「待つ段階」でも、情報だけ集めておくのはOKです。すらら は無料で資料請求できるので、子どもの状態が整ってきたときに備えておくのもいいと思います。
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