
子どもが不登校になって…仕事、どうすればいいんだろう。辞めるべきなのかな。

その悩み、すごくよくわかります。私も同じところで何度も立ち止まりました。フルタイム正規で20年。それでも、続けることができなくなりました。
フルタイムで働きながら、不登校の対応。
正直、無理でした。
朝の準備をしながら、子どもの様子を見て、学校に連絡して、自分の気持ちも整えて——それを毎日?
体力が、もう残っていませんでした。
この記事では、正規20年フルタイムだった私が「休業」を選んだ理由と、その後のリアルを正直に書きます。
- 不登校の親の4人に1人が離職・休職しているという現実
- 「辞める」「続ける」以外の第3の選択肢=休業という考え方
- 意外と知られていない「介護休業」が不登校でも使える可能性
- 休業後の具体的な働き方の選択肢(時短勤務・在宅・パートなど)
- お金のリアル(二馬力→一馬力で何が変わったか)
「辞めるべきか」の答えは出せません。
でも、「知っていれば選べた」という情報はたくさんありました。
不登校の親の4人に1人が離職・休職している


こんなに仕事に影響が出てるの、私だけじゃないのかな…

全然そんなことないです。データを見てみましょう。
NPO法人キーデザインが2024年に実施した調査(回答者376名)によると、
不登校の親の4人に1人が離職・休職を経験しています。
仕事に何らかの影響があった方は約8割、収入が減った方は約4割にのぼります。
「私だけがこんなに大変なのか」と思っていましたが、同じ状況の親はたくさんいます。
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 離職・休職した | 4人に1人 |
| 仕事に何らかの影響があった | 約8割 |
| 収入が減った | 約4割 |
さらに、介護離職全体のデータを見ると、
年間の介護離職者数は約9.3万人(2024年)で、
うち女性が約5.9万人(63%)を占めています。
2000年には3.8万人だったのが、2024年は9.3万人。2.4倍に増えています。
離職するのは、やはり女性が圧倒的に多い。
これは高齢者介護のデータですが、不登校の子を持つ親の離職も、構造は同じです。
家庭のケアを担うのは女性。そして仕事を手放すのも女性。
この現実を知った上で、「じゃあどうするか」を考えたいと思います。
フルタイム×不登校、何がきつかったか


朝がとにかくしんどくて…出勤前にバタバタしすぎて、気持ちがボロボロになる日も。

わかります。私の場合、朝がとにかく地獄でした。出勤前にやることが多すぎたんです。
- 子どもの体調を確認する
- 「今日、学校どうする?」のやり取り
- 行かない場合、学校に欠席連絡
- 自分の出勤準備
- 他のきょうだいの対応
これを毎朝1〜2時間に全部詰め込む。
しかも、子どもの答えは毎日変わる。
「行く」と言って準備しても、玄関で固まる日もある。
メンタルが持ちませんでした。
「辞める」か「続ける」の二択じゃなかった


ネットで調べると「辞めてよかった」か「辞めずに頑張った」の話ばかり。でも私はどっちも選べなくて…

その「どっちも選べない」が、一番つらいんですよね。辞めたらお金が不安、続ける体力はない。私が選んだのは、その中間でした。
そう、選んだのが「休業」でした。
辞めてはいない。でも今は働いていない。その中間の状態です。
「辞める」か「続ける」かの二択じゃない。
その間で迷っている人の方が多いんじゃないかなと思っています。
休業してよかったこと


一番変わったのは、朝です。
登校ギリギリまで子どもに寄り添えるようになった。送迎もできる。
フルタイムの頃は、「早くして」「間に合わない」が口グセでした。
今は、子どものペースに合わせられる。それだけで、朝の空気が変わりました。
休業して、逆にしんどくなったこと


正直に言います。よかったことだけじゃない。

え、そうなんですか?辞めたら楽になると思っていた…

楽になった部分もある。でもね、思っていなかったしんどさも出てきました。
① 逃げ場がなくなった
仕事をしていたときは、職場に行けば気が紛れることもあった。不登校のことを一瞬でも忘れられる時間があった。でも今は、100%子どもと向き合う立場。これ、けっこうしんどいです。
② お金がシンプルにきつい
二馬力 → 一馬力。生活がそのまま半分になります。
私立高校に進学したら?塾はどうする?お金の計算をするたびに不安になります。
「扶養内パート」という選択肢を考えるけど


パートにしたらいいのかな、とも思うんですけど…

私もそれ、すごく考えました。でも正直、イメージが持てなくて。
復帰するか、辞めるか、まだ迷っています。「扶養に入って、扶養内パートにしたらいいのかな」と考えることもあります。
でも正直、イメージが持てない。正規雇用で20年間働いてきました。
フルタイムしか知らない。
これ、お金の問題だけじゃないんです。自分のアイデンティティの問題。
20年積み上げてきたものを手放すのか。
子どもの今を優先するのか。
答えは、まだ出ていません。
意外と知られていない「介護休業」が使えるかもしれない


介護休業って、お年寄りの介護のための制度ですよね?

そう思いますよね。でも実は、子どもにも適用できる可能性があるんです。知ってますか?
「介護休業」と聞くと、高齢の親の介護を思い浮かべますよね。でも実は、子どもにも適用できる可能性があります。
介護休業とは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 要介護状態の家族(子どもも含む) |
| 条件 | 2週間以上、常時介護が必要な状態 |
| 期間 | 最大93日間(3回まで分割OK) |
| 給付金 | 給与の67%(雇用保険から支給) |
| 会社の対応 | 拒否できない(法律で保障された権利) |
ポイントは、会社は断れないということ。会社独自の休職制度は「会社の判断」ですが、介護休業は法律で保障された労働者の権利です。
不登校の子どもに使えるの?

でも不登校って、「要介護状態」には当てはまらないですよね…?

そのままではそうです。ただし、子どもに心身の不調がある場合は話が変わってきます。
不登校そのものが「要介護状態」に該当するわけではありません。
ただし、
不登校の背景に心身の不調がある場合
——頭痛・腹痛・精神的な不調(不安・抑うつなど)——
こうした症状で医師の診断書が出れば、
「2週間以上の常時介護が必要な状態」に該当する可能性があります。
ここが大事な考え方

病院に行くことは、子どもの状態を正しく理解するためだけじゃない。親が使える制度につながる入り口でもあるんです。
- 病院に行く
- 診断書が出る
- 介護休業の根拠になる
- 親が休める
- 次の働き方を考える時間ができる
外部とつながることが、結果的に自分の仕事も守ることになる。
一人で抱え込まないでほしい。
これは制度の話であると同時に、そういうメッセージでもあります。
93日は「ずっと」じゃない。でも「考える時間」にはなる


93日って、連続で休まないといけないの?

いいえ、分割できます。最大3回に分けて取れます。
93日は連続で取る必要はありません。最大3回に分割できます。
| 回 | 例 |
|---|---|
| 1回目 | 30日(状態が悪い時期) |
| 2回目 | 30日(再び悪化した時期) |
| 3回目 | 33日 |
ただし、93日を使い切ったら終わりです。
だからこそ、この93日は「考える時間」として使う。
時短勤務で復帰できるか?在宅勤務に切り替えられるか?扶養内パートに転換する?退職する?
93日のうちに、次の手を考える。これが一番現実的な使い方だと思います。
93日の後にも使える制度がある

介護休業が終わったあとも、使える制度があります。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 介護休暇 | 年5日(対象家族2人以上なら10日)、時間単位で取得OK |
| 時短勤務 | 3年間で2回以上利用できる。会社は断れない(法律で義務) |
特に時短勤務は3年間使えるのが大きい。
介護休業93日 → 時短勤務3年間、
この組み合わせでかなりの期間を乗り切れる可能性があります。
不登校で使える制度・支援まとめ
「仕事を辞めるべきか」の前に、知っておいてほしいことがあります。
不登校の子どもと親を支える制度は、実は複数あります。
大きく3つのカテゴリーに分けられます。
| カテゴリー | 主な制度・支援 | 誰が使う? |
|---|---|---|
| 🏫 学校・教育系 | 教育相談/教育支援センター/出席扱い制度/SC・SSW | 子ども・保護者 |
| 🏛️ 福祉・相談系 | 保健所/精神保健福祉センター/児童相談所 | 子ども・保護者 |
| 💴 経済支援系 | フリースクール補助(東京都:月2万円上限)/自治体独自の補助 | 保護者 |
| 💼 保護者の休業系 | 介護休業(93日)/介護休暇(年5日)/時短勤務 | 保護者(労働者) |
学校・教育委員会系の支援
| 制度名 | 内容 | 相談先 |
|---|---|---|
| 教育相談 | 不登校・学校への不安などを専門家に相談できる | 学校・教育センター・教育相談所 |
| 教育支援センター(適応指導教室) | 通所して学習支援・カウンセリング・体験活動が受けられる | 各市区町村の教育委員会 |
| 出席扱い制度 | フリースクールや民間施設での活動が「出席」として認められることがある | 在籍校の担任・校長 |
| SC・SSW(スクールカウンセラー/ソーシャルワーカー) | 学校内で相談・支援につなげてもらえる | 在籍校 |
| 保健所・精神保健福祉センター・児童相談所 | 子どもの心身の困りごと、家庭の悩みを相談できる | 各自治体の福祉窓口 |
フリースクール・自治体の経済的支援
| 支援内容 | 詳細 |
|---|---|
| フリースクール利用補助 | 自治体によっては利用料の助成あり。東京都は月額2万円上限の補助制度あり |
| 自治体独自の経済的支援 | 交通費・利用料・体験活動費などの補助が地域ごとにある場合あり |
まず確認したい順番
制度が多くて「どこから動けばいいかわからない」という方へ。動き出す順番の目安です。
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ① まず | 在籍校に相談する | 出席扱いや支援へのつながりの起点になる |
| ② 次に | 教育委員会の相談窓口を確認 | 地域の教育支援センターを紹介してもらえることが多い |
| ③ 必要なら | フリースクール・民間支援を検討 | 出席扱いの条件と自治体補助の有無を確認してから利用 |
| ④ 家庭の負担が大きいなら | 保護者の休業制度・福祉相談も | 介護休業や保健所相談も選択肢に |
「制度を使う=負けじゃない」。使える仕組みを知って、少しでも家族の余裕をつくることが、長い目で見て子どもの回復にもつながります。
会社に相談する前に


介護休業を使いたいと思ったら、まず何をすればいいですか?

3つのステップがあります。順番が大事です。
① まず病院に行く
子どもの心身の状態を医師に診てもらい、必要であれば診断書を出してもらう。これが制度を使うための第一歩です。
② 労働局や社労士に相談する
会社に直接言う前に、「うちのケースで介護休業は使えるか?」を専門家に確認しておくのがおすすめです。労働局の相談窓口は無料で使えます。
③ 会社の就業規則を確認する
介護休業は法律で保障されていますが、会社独自の休職制度や時短制度もあるかもしれません。両方を確認して、一番使えるものを選ぶ。
「辞めるべきか」に正解はない

結局、辞めるべきなのか続けるべきなのか…答えが出なくて。

正解はないんです。でも、選択肢が少ないから迷うだけで、知れば選べるものが増えます。
辞めるべきか。続けるべきか。私が言えるのはこれだけです。「辞める」か「続ける」の二択じゃない。
- 休業
- 介護休業(法律で保障・給与67%支給)
- 時短勤務(3年間使える)
- 在宅勤務
- 配置転換
選択肢は、思っているより多い。
ただ、どの選択をしても、しんどさは形を変えて残ります。
仕事を続ければ → 時間が足りない。
辞めれば → お金が足りない。
休業すれば → 逃げ場がない。
完璧な答えはない。「今の自分に一番マシな選択」を選ぶしかない。
私はそう思っています。
まとめ


この記事は「こうすべき」を伝える記事ではありません。「同じように迷っている人がいるよ」という記事です。
そして、「知っていれば選べた」という制度があることも伝えたかった。
| 制度 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 介護休業 | 最大93日・3回分割OK | 給与67%支給・会社は拒否不可 |
| 介護休暇 | 年5日・時間単位OK | 通院付き添いなどに |
| 時短勤務 | 3年間・2回以上利用可 | 復帰後の働き方として |
病院に行く。外部とつながる。制度を調べる。
一人で抱え込まないことが、結果的に自分の仕事も、子どもとの時間も守ることになります。
答えが出たら、また書きます。
お金の問題については、こちらも参考にしてください。

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