ADHDの薬を飲んで2週間。「普通はみんなそうなの?」と娘が言った日。

親のメンタル
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保護者
保護者

朝起きられないのは、本人の気持ちの問題だと思っていました。

えんがわ
えんがわ

私もそう思っていました。でも薬を飲み始めた娘の一言で、それが全然違うことに気づかされたんです。

「これくらいの辛さなら、朝起きられる。普通はみんなそうなの?」

薬を飲み始めて数日後、娘がそうつぶやきました。

私はその一言で、ずっと娘のことをわかっているつもりだったのに、何もわかっていなかったと気づきました。

薬を飲むまでの話

娘にADHDの診断が出て、アトモキセチンという薬を処方してもらいました。

正直、飲ませることに迷いはありました。

「薬に頼っていいのかな」「副作用は?」「学校に行けるようになるかな」——いろんな気持ちがぐるぐるしながら、まず飲んでみることにしました。

飲んで2日目。朝が変わった。

薬を飲み始めて2日目の朝のことです。

今まで毎朝あった「パニック」がなかったんです。

朝、娘が起き上がれない。起こそうとするとパニックになる。泣いたり叫んだりして、そのまま1時間以上かかることも。

それが、なかった。

「あれ?今日静かだな」と思ったのが最初の気づきでした。

毎朝の声かけに悩んでいた頃のことは、不登校の子への朝の声かけをやめたら楽になった――「10分待つ」で気づいたことにも書いています。

「普通はみんな、そうなの?」

2日目か3日目の朝だったと思います。

娘がポツリと言いました。

「これくらいの辛さなら、朝起きられる。普通はみんなそうなの?」

この一言を聞いたとき、胸がつかまれる感じがしました。

娘にとって「普通の朝」は、毎朝ものすごく辛かったんです。

それを「これが普通なんだ」と思いながら過ごしていた。

私には全然わかっていなかった。

ADHDって、実はクラスに何人いるの?

「うちの子だけ」と思いがちですが、実はそうじゃないんです。

項目 データ
ADHDの子どもの有病率 5〜7%
35人クラスでの人数換算 2〜3人
文部科学省調査(学習・行動に困難のある発達障害の可能性) 8.8%

クラスに1人以上、何らかの発達障害の特性を持つ子がいる。

それが現実なのに、まだ「普通の子と同じように」という目線で子どもを見てしまいがちな環境があるのも事実です。

ADHD・ASDの子の学び方については、

【不登校×発達障害】すららが向いている理由|ADHD・ASDの子でも続けやすいワケ

でも詳しく書いています。

薬を飲み始めるのは、小学生が一番多い

日本のデータによると、ADHD治療薬の処方は7〜12歳(小学生の時期)が最もピークになっています。

親も学校も「あれ、なんか違うかも」と気づきやすい時期で、受診・診断・投薬というルートをたどる子が多いようです。

うちの娘は中学生になってからの診断でした。

小学校のときは「元気な子だな」で終わっていた。不登校になって初めて、いろんなことが見え始めた。

「遅かった」と思う気持ちが正直ないわけじゃないけれど、気づいたそのときが、始めどきだと今は思っています。

アトモキセチンってどんな薬?(飲む前に知りたかったこと)

娘に処方されたのは「アトモキセチン」という薬です。ストラテラというお薬のジェネリック(後発医薬品)にあたります。

コンサータと並んで、子どものADHDによく使われる薬のひとつです。

コンサータとの大きな違いは、依存性がないこと。即効性はなく、効果が出るまでに数週間かかるとも言われています。

私が飲ませる前に一番気になったのが「副作用」でした。

食欲低下・眠れない・頭痛——よく挙げられる副作用を調べるほど「本当に大丈夫かな」と不安になっていました。

実際に飲んでみて、今のところ娘に副作用は出ていません。ただ、これは個人差があるので、飲み始めたら様子をこまめに見ることが大事だと先生にも言われています。

項目 内容
薬の分類 ストラテラのジェネリック(後発医薬品)
依存性 なし
即効性 なし(効果が出るまで数週間かかることも)
よく言われる副作用 食欲低下・不眠・頭痛など
保護者
保護者

副作用が心配で、薬を飲ませることになかなか踏み切れません。

えんがわ
えんがわ

その気持ち、すごくわかります。私も同じでした。でも様子を見ながら少しずつ、で大丈夫だと思います。

ADHDを知っているつもりだったけど

娘のADHD診断が出てから、いろいろ調べていました。

不注意が多い、衝動性がある、集中が続かない——そういう「よく言われること」は知っていたつもりでした。

でも先生から教えてもらって、初めて気づいたことがあります。

① 刺激が足りない(ドーパミン不足)

ADHDの脳は、ドーパミンという神経伝達物質が不足しやすい状態にあります。だから「普通の日常」では刺激が足りなくて、集中できなかったり、気持ちが落ち着かなかったりする。

② 感覚過敏

音、光、触感——娘は感覚が敏感で、それが「朝の辛さ」にもつながっていたと思います。布団の感触、部屋の光、家族の声。起きるだけで、すでにたくさんの刺激が来る。

この2つ、両方うちの娘に当てはまっていました。

「ADHDってそういうことだったのか」と思いました。知っていたつもりで、全然わかっていなかった。

2週間後の今

副作用は今のところありません。

夏休みに入ったので、薬の量は今のまま様子を見ています。新学期が始まる前にもう一度先生に相談する予定です。

朝のパニックがなくなっただけで、家の空気がこんなに変わるんだと思いました。

私もしんどかったんだな、と気づいたのも、なくなってからでした。

薬を飲ませることへの迷いがある親御さんへ

「薬に頼っていいの?」という気持ち、すごくわかります。

私も迷いました。でも今思うのは、「娘があんなに毎朝しんどかったのを、もっと早く知れていたら」ということです。

薬が全員に合うわけではないし、合う合わないは飲んでみないとわからない。

でも「娘にとっての普通の朝」が、ずっとあんなに辛かったということを、私は2年以上知らなかった。

それを教えてくれたのが、あの一言でした。

「これくらいの辛さなら、朝起きられる。普通はみんなそうなの?」

娘、ずっと頑張っていたんだと思います。

子どもの様子に悩んで自分もしんどくなってしまったときのことは、

【不登校回復期】夜に荒れる子どもへの対応5つ|親がやめたことにも書いているので、

よかったら読んでみてください。

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